結ばれない二人

「シートベルト」
ぼーっとしている朱莉。
そんな朱莉のシートベルトを締めると「ありがとう」とうつむく朱莉。

「おう」
だから・・・当然なんだ。
朱莉を守るのも。
『ありがとう』じゃなくて当たり前のことなんだよ。
ついそっけない返事になる俺。

俺はいつものようにハンドルを握って俺たちが仕事をする場所へ向かう。
俺たちは同じビルで働いている。
朱莉は一階のカフェ。
俺は5階にある法律事務所の司法書士。

これは偶然じゃなく、俺が勝手に、強引にそうした結果だ。