結ばれない二人

「待ってろ」
どうして守れないんだ。

朱莉のケガは俺のせいだ。

俺があの日ちゃんと朱莉を守れていたらつかなかった傷。

俺は自分への憤りを抑えられないまま朱莉の部屋から救急箱を持って、玄関に戻る。

よくけがをする朱莉。

俺は朱莉の手当てがすぐにちゃんとできるように救急箱を買って朱莉の部屋に置いた。
俺の部屋にも同じ救急箱が置いてある。

使ったものの補充も必ず俺がしている。
「かして」