結ばれない二人

朱莉は悲しそうな、今にも泣きそうな顔をしながら空を見上げる。

空を見上げる朱莉を見ながら、どこかに消えてしまいそうな儚さに、思わず抱きしめたくなる。

「風邪ひくから、帰るか」
いたたまれなくなった俺の言葉に、朱莉は手の中ですっかり冷たくなったココアを見る。

「頂戴」
きっと朱莉は飲み干せないだろうと思って買った。
想定内だ。

甘いものが俺は苦手だ。
でもいつのまにか俺も甘いミルクたっぷりのココアもコーヒーも飲めるようになった。

少しでも朱莉の気持ちが知りたい。
少しでも朱莉に近づきたい。
そんな想いから、同じものを見て同じものを食べるようになったのかもしれない。