あなたはそのまま当たり前に私の手を握りながら歩き始める。
私が下を向いたままでも、あなたが手をひいてくれている限り迷うことも転ぶこともない。

いつだってそう。

何年も。
何年も。

こうしてあなたに守られて、手を引かれながら、歩いて来た。
いつのまにか当たり前になるくらい。

でも・・・

これは永遠に続く当たり前じゃない。
いつかは終わりが来る”当たり前”。

いつかはこの手を私からちゃんと離さないとならない。
今までできなかったけれど。