だって、こんなにも優しい言葉で、優しい手つきで・・・私を守り続けてくれている修平に、そんなことできない。

そんなことをしたら、私はもう・・・生きていけないかもしれない。


傷の手当てを終えると修平は私の体をそっとベッドに横にした。

「とりあえず、寝たほうがいい。何も考えず、眠れ。」
そう言って、私の隣に座って、私の瞳の上に手をあてる。

何も考えず、何も見ずに眠れるように。


その手の温かさでも、私の瞳から涙が溢れ出す。

もしも私の目がまだ見えていたら・・・どんな未来が待っていたのだろうか。

ずっと聞けずにいる、あの日の約束の話を聞けるのだろうか。