「――え、嘘。皮が溶けてる⁉」
家に帰ってさっそく、ネットのレシピをもとに餃子づくりに取り掛かっていたのだけれど、さっそく事件勃発だ。
少々見た目がいびつな餃子をフライパンに入れる直前、皮が柔らかくなりすぎていて形が崩れてしまう。
大急ぎで調べた結果……原因は冷蔵庫に一旦冷やしていなかったせいらしい。がしかし、思ったよりここまで時間を取りすぎてしまったので、焼いていくしかない。
一個くらい大丈夫だと言い聞かせ、なんとか形を整えフライパンに投げ込んでいくがいくつか形が崩れていくのが見える。
「ど、どうしよう。もういいや、私のはなくても駆さんが食べられれば!」
フライパンの蓋を閉め、蒸し焼きに。
同時進行で、予定していたサラダづくりに取り掛かる。栄養価が高いアボカドとトマトをふんだんに使ったサラダを作る予定だ。色どりもばっちり!
アボカドのタネを取るのに没頭していると、少しして焦げ臭い匂いを感じる。
急いで蓋を開けたら真っ黒な焦げカスとともに、皮が底に張り付いた餃子が視界に飛び込んできた。
「いやぁ―――!!」
思わず絶叫した直後、ガチャッと玄関の鍵が解除される音が聞こえてくる。
「なんだこの匂い……安奈、帰っているのか?」

