駆さんは私の言葉に軽く衝撃を受けたのか僅かに目を見開く。
とことん駆さんに溺れてみたい。
初めてはやっぱり怖いけれど、もっと彼と深く繋がりたい。
そんな思いで見つめると、ふいに逞しい腕が伸びてきて力強く抱きしめられた。
「大切にする、無理をしないでくれ」
「はい……」
伝わってくる鼓動は私と同じくらい速く動いている。
そのまま横抱きにされて、駆さんの部屋に入った。
今までは開かずの間だった彼の部屋。
中だってまともに見たことがなかったのだ。
それが今、駆さんに抱えられてやってきてるなんて不思議。
ぼんやりとした廊下の光を頼りに、ダブルベッドにやって来る。
私を優しく寝かした駆さんは、肘をついて覆いかぶさってきた。
「安奈は何も心配しなくていい、全部俺に任せてくれ」
「はい」
駆さんは私のパジャマのボタンを外しながら、唇を食んでくる。
二人の吐息でその場が充満し、体温も上がってきた頃。
上のシャツは脱がされブラジャーも剥がされた。
困惑している私の前で、駆さんは膝を立てて着ていたシャツを脱ぎ捨てる。
「……っ」
暗闇に光る彼の色白の体は、さすが鍛えているだけあって分厚くて逞しい。
胸筋と腹筋が盛り上がり割れていて、思わず見惚れてしまう。
そんな私をのぼせたようなぼんやりとした目で駆さんは見つめる。
「俺は、安奈のことがずっと好きだった。契約結婚を結ぶ前からだ」
その言葉に、緊張が走る。
伊織さんが言っていた『五年前から想っていた』というのは本当だったんだ。
「だから、幸せすぎてどうにかなりそうだ。俺の余裕がなくなっていたらすぐに伝えてくれるか?」
「は、はい……」
「ありがとう」

