花嫁は婚約者X(エックス)の顔を知らない


 なんだろ?私の方に来てる?
 あ。生徒会長も紺色のチーフだ…。

ジンクスの話があるから、どうしても男子生徒が紺色のチーフをしていうと反応してしまう。

「夏休み明けに編入してきた内田さんだね?」

「はぃ。そうです。」

「僕は生徒会長だから色々情報が回ってくるんだよ。学校にはもうなれた?」

「あ、はい。友達もできましたし、だいぶ慣れました。」

「それは良かった。腕時計とドレスとても似合っているよ。」

とだけ意味ありげに言い残し、船内に入って行ってしまった。

 へ?どーゆーこと?
 生徒会長はこの腕時計とドレスが私の婚約者からの贈り物だって知ってるってこと??
 それは生徒会長が贈ってくれたから?

今日は次から次へと驚くことが多すぎる。頭が考えること拒否しているのかぼーっとしていると真宮くんが飲み物をもって戻ってきた。

「おい、どうした?目を開けたまま寝てんのか?」

「…お、お帰り。飲み物ありがとう。」

「…ぁあ。」

戻ってきた真宮くんは私の向かいの席に座り食事を始めた。

「おい!さっさと食べろよ。」

「あ、うん。」

「…なんだよ、意味わかんねぇな。誰か来たの?」

「え?ぁあ、さっき、生徒会長がたまたま来て、腕時計とドレスが似合ってるって…。」

『っん!ゲホゲホッ!』

「だっ大丈夫??」

真宮くんが食事にむせたようだった。彼の後ろの周り背中をさすってあげるともう大丈夫と手のひらを見せてきたので、また、席について食事を続けた。