「何してもできちゃって、求めるものもなくて。生きる理由が見つからないっていうよりは、生きていてもつまんない、って感じ?」



ずっと知りたかったメグくんの死にたい理由が、わたしにも最近ちょっとだけわかったような気がする。


もちろんこれだけとは限らないけれど、なんとなく、そんな気がしたんだ。



「わたし勘違いしてた。メグくんの『死にたい』は、『生きる意味がほしい』ってことだったんだよね」



なんでもできちゃう、なんて。

わたしには難しい世界すぎて全部はわかってあげられないけど、たぶん、メグくんにとっては大きなこと。



「……ゆーりセンパイ、さっきからなんのこと言ってんのかわかんねぇよ」


しばらくしてから口を開いたメグくんのその言葉は、いつもと同じ。得意のおとぼけ。