返事は聞くまでもない。
どうせまたとぼけられて終わる。
でも最近、というかメグくんと関わるようになってから、彼の"死にたい"という心の声を聞かなくなった。
相変わらず心の中からはなにも聞こえないけれど、少しは生きる理由を見つけられているんだろうか。
その中に少しでも、本当にわたしがその理由になれていたらいいな、なんて最近思ってしまう。
***
それから数日経って、ついに林間学校が始まってしまった。
最初にみんなで学校に集まってバスに乗るところから、わたしの闘いは始まっている。
「2のBはこっちに集まってくださーい!」
うちのクラス委員長の指示に従ってバスに乗り込むと、わたしは早速イヤホンを耳にはめた。
あー……無理。耳痛い、頭痛い。
こういう行事はみんな浮き足立つから、心の声も多く大きくなる。