それを考えるとなんだか悲しくなってきて、キュッとメグくんの制服の裾をつかんだ。


「センパイ?」

「自分を大事にね、メグくん」

「……出たよ。意味わからない発言」

「もう、こっちは大真面目なのに」

「はいはい」



頭上からクフクス笑う声がして、見上げるとメグくんが困ったように笑っていた。


ポンポンと優しい掌がわたしの頭に触れる。


ほら、こんなにもあったかい手を持っているのに。



「ていうか、自分を大事にすんのはセンパイも同じでしょ」

「え?」

「今日みたいな変なマネ、もう二度とすんなよ」