いつもの呆れ顔とはまた少し違う気がするのは、わたしの自惚れが過ぎるからなんだろうか。
もう一度、というか何度でも言いたい。
本当に、惚気しか出てくる自信がないのだ。
───ガラッ。
「!?」
そのタイミングで、滅多に開くことのない保健室の扉が突然開いた。
「あっ、千堂やっと見つけた!」
その大きな声と同時にやってきたのは、メグくんのお友達の菊島くん。
びっ……くりしたぁ~……。
メグくんと喋ることに夢中で、廊下からの声にも音にも全然気づかなかった。
反射的にメグくんから距離をとって何もなかったかのように見せかけてみたけど、たぶんバレてる。
というか、突然の彼の登場に隣のメグくんの機嫌が一気に悪くなった気がするんだけど……。
「あ、市原先輩ちわっす!急にお邪魔してすみません!」
「……なぁ、菊島。マジで邪魔した自覚あんの?」
「え、千堂なんか怒ってる?」
金髪とは対照的な黒髪の彼は、前会った時と同じく元気いっぱいだった。



