「……メグくんは、」

「うん?」

「メグくんは、わたしといるの、楽しい?」



まるで小さな子が拗ねたみたいなセリフ。


そんなよくわからないことを口走ったわたしに対して、メグくんは呆れることなくフッと笑った。


手は、まだ離してもらえない。



「うん。すげぇ楽しいよ」


ただ、一言。

それだけの言葉でも、わたしがメグくんに出会った意味があったような気がして、たまらなく嬉しくなった。


ふふっ、そっか。


「なら、許す」

「なんだそれ」


わたしばかりドキドキさせられているのは悔しいから。


だから、空っぽだった君の世界に少しでも色を付けられているなら今はそれでいいかな、なんて思ってしまう。