君の心が聞こえる。



「2年生から見たゆーりセンパイって、いっつもあんな感じ?」

「あんな感じ……とは」

「全然笑わなくて、近寄んなオーラ全開な感じ」

「ちょっと、メグくん?」


何を言うのかと思えば、メグくんの口から出た自分の話に、わたしは咄嗟に彼の制服の襟を引っ張った。


けど、メグくんはチラリとわたしの顔を見るだけで、言葉を止める素振りもない。



「俺、こういうセンパイ見ると戸惑っちゃうんだよね。だって、俺の知ってるゆーりセンパイとは全然違ぇし」

「………」

「センパイに怖い顔なんて、全然似合わねぇんだもん」


小さく苦笑するメグくんは、「ねぇ?」と言ってわたしを見る。



……こっちを見るな、こっちを。



でもその柔らかくも優しい表情は、なんだか励まされているような気がした。


心の声はもちろん聞こえないけど。