義雄「どうしたんだろ、あの二人…」
義雄「何か怒ってなかった?」
理佐「え…西野くん…」
義雄「ん?」
理佐「いや、うん…どうしたんだろね…?」
義雄「変な奴ら…」
え?
西野くん…わかってないのかな?
完全にあの二人、彼のこと好きでしょ…
義雄「オレさっきので気になったとこあるからちょっと練習するね」
理佐「あ、うん…」
義雄「渡邉さんも練習しといてね」
理佐「うん、わかった」
と、言って彼はギターアンプの前で練習し始めた。
「あの二人、やばいんじゃないー?」
と、後ろで声がして振り向くと由依が立っていた。
理佐「え!もぉー、由依怖いよぉー!」
由依「あんたうかうかしてるとあの二人に先越されちゃうよー!」
理佐「え…あ、うん……」
理佐「え!?見てたの?」
由依「あー、茜のドラムの音であんま聞こえなかったけど…雰囲気見てりゃわかるでしょ!」
理佐「うん、かなりグイグイ来るタイプかも…」
理佐「でも西野くん、あんまりわかってないみたい…」
由依「うん、わかっちゃいたけど…あの子かなり鈍いな!」
理佐「どうしよぉ~…」
由依「かわいい後輩かぁー」
理佐「え、ちょっと由依ー!」
理佐「そんな不安になるようなこと言わないでよぉ~」
由依「アハハ、でもまぁバンドやってりゃあんな子の一人や二人はいるよ!」
理佐「えー……」
由依「それに外バンドもやってるんだから他にも狙ってる子はいる体でいないと!」
理佐「えー…やだなぁ……」
由依「あんたものんびりしてないで、どうにかしないと!」
理佐「えーん……」
第八十七話へつづく…