義雄「じゃあそろそろ練習に行かないと…」
義雄「ギター取りに帰るよ」
理佐「あ、うん…今日はありがとう♪」
義雄「うぅん、オレのほうこそありがとう♪」
理佐「また来週ね♪」
義雄「うん、オレも楽しみにしてる♪」
そう言って彼は自転車に乗って帰って行った。
私はその後ろ姿を見えなくなるまで見送っていた。
理佐「行っちゃったぁ………」
私も帰ろう…
と、自転車に乗ろうとした時…
誰かが私の肩をポンッとたたいた。
振り向くとそこには由依が立っていた。
理佐「え!? 由依……」
由依「あんた何やってんの?」
理佐「え? 何って……」
由依「もぉ~、告白のチャンス何回もあったでしょ!!」
理佐「え……う、うん………」
理佐「でもぉ……」
由依「はぁ~……まぁ理佐にしちゃぁまだ頑張ったほうか……」
理佐「えーーー!!そんなこと言わないでよぉー」
由依「でもあの調子じゃあ西野くん誰か言い寄ってきたら行っちゃうよ?」
理佐「えーーー!!そんなのやだ!!!」
由依「だったらさぁ、もうちょっとあったでしょ!?」
理佐「もうちょっとって?」
理佐「え? てか由依どこまで見てたの?」
由依「まぁほぼほぼね」
理佐「えーーー!!全然気づかなかったー!」
由依「ほとんどすぐ真後ろにいたよ」
理佐「えーーー!!」
由依「まぁ来週映画行くんでしょ?」
理佐「うん……」
由依「それまでにもうちょっと流れ作っとこうか!?」
何だか怖い由依だったけど…
少し頼りにしてる部分もあったのは確かだった。
第三十九話へつづく…