ピザ屋の階段を上る途中からピザの香ばしい匂いがしてきた。
理佐「わー、いい匂いしてるねー」
義雄「うん、もう腹ペコだよ!」
店員「いらっしゃいませ、2名様ですか?」
義雄「あ、はい…バイキングとソフトドリンクバー2つで」
お昼時と言うのもあって店内は賑わっていて厨房では忙しくピザを焼き上げていた。
理佐「わ~どれも美味しそう♪」
二人でお皿いっぱいにピザをとって席に着いた。
理佐「西野くん取りすぎだよぉー」
義雄「え?これぐらい食べないの?まだ後でパスタとカレーも食べるつもりだけど」
理佐「うそっ!!? すごっ!!」
理佐「食べ過ぎじゃない?お腹こわすよ?」
義雄「大丈夫大丈夫!これぐらい食べないと食べ放題だから元取り返せないよ!」
理佐「私には無理だよぉー、おデブになっちゃうじゃん」
義雄「えー?そんなに細いのにー!気にしなくても大丈夫だよ!食べよ食べよ!♪」
理佐「え……うん、食べよっか…」
義雄「うん、美味しい美味しい♪」
理佐「ホント美味しいね♪」
義雄「サラダとかもあるから渡邉さんもおかわりしなよ」
理佐「うん、これ食べたらまた見に行く」
義雄「じゃあオレ次パスタ取ってくる♪」
そう言って彼は席を立った。
ホントに食べるんだぁ~
すごいな…
彼も細いのに…
義雄「取ってきた♪」
そのお皿には私が食べる一人前ぐらいの量だった!
理佐「すごっ!!」
義雄「渡邉さんは?ジュースおかわり取ってこようか?」
理佐「あ、うん…まだ大丈夫!!」
理佐「ホントにそれ食べるの?」
義雄「うん、食べるよ♪」
理佐「すごいねー、男の子って」
義雄「そぉ?みんなこんなもんだよ」
理佐「作る人もこれだけ美味しそうに食べてもらえたら嬉しいだろうね」
義雄「そぉ?よくわかんないけど」
そんな彼の天真爛漫な食べっぷりに終始圧倒されていた私だった。
第三十六話へつづく…