木曜日
期末試験の一日目…
今日はあいにく朝から梅雨らしいお天気だ。
私はバスに乗り学校へと向かった。
今日は英語と日本史と保健…
彼は大丈夫かなぁ…
英語は得意だと言っていたけれど、
歴史は苦手でいつも赤点とってるみたい…
せめてそれだけは避けてほしいんだけどなぁ…
留年なんてことにならないよね…?
そんなことを考えているとバスはもう学校前に到着するところだった。
バスを降りて、開校当初からある昔の公家の邸宅の門を移築した、何やらたいそう偉そうな(笑)学校の正門をくぐり校舎へ入ろうとすると、
自転車置き場の方から彼が走ってきた。
理佐「おはよう」
と、声をかけたが……
義雄「ごめん!今喋ると藤原家と源家の名前全部忘れちゃいそう…!また放課後ねー!」
と、走り去っていった…
フフフ、ちゃんと勉強したみたいね
教室へ行くとすでに由依が座って教科書を開いて最後の足掻きをしていた。
理佐「おはよう、早いね」
由依「おはよう いいなぁ理佐は海外生活してたから英語は余裕でしょ?」
理佐「あ、うん……まぁ……」
由依「一教科勉強しなくていいだけですごい得してるよねぇ~」
理佐「でもその分漢字とか覚えるの大変だよ」
由依「あ、そっか……あっちの国語は英語か……!?」
理佐「そうよ、向こうへ言ってた間の日本の国語はすっぽりと抜けちゃってるの」
由依「そっかぁ……それも大変だね」
由依「まぁでも理佐なら大丈夫でしょ」
理佐「そんなことないよぉ、必死だよ」
と、話していると予鈴が鳴りいよいよ期末試験の始まりです。
第百七十二話へつづく…