そして水曜日もみんなで残って勉強をした。
今日は秋元くんと岩本くんも残って2バンド総勢十人で三組の教室に集まった。
さすがにこれだけいると賑やかだ。
勉強と言うよりは時々お喋り会になったり…
本当は一人でやったほうが集中出来るんだけど、
でもこうやってみんなでワイワイするのも楽しい。
私は大勢で賑やかに…
と、言うのが本当は苦手だったのに、
このメンバーだとすっかりペースに巻き込まれていつの間にか大笑いしている。
本当に楽しくて、
みんなと出会えてよかったと思う……
由依「どしたー、理佐ぁ?」
理佐「え、何?」
由依「なーんか感傷にひたってるねぇ~」
理佐「え、そんなことないよ」
由依「何か目がすごい遠くを見てたよー」
理佐「うん♪……何か楽しいなぁ~て思って」
由依「そうだね、今までこんな風に勉強したことなんてなかったもんね」
理佐「うん、せいぜい由依と茜と三人でやってたぐらいだもんね」
由依「部活に入るとこうなるのかな?」
理佐「そうなのかな?」
由依「茜はテニス部とかで集まって勉強したりとかはしないの?」
茜「あー、二~三人では仲良い者同士では集まったりとかはしてるみたいだけど…こんなに大勢ではないねぇ」
由依「まぁそれもこれも理佐が誰かさんに惚れたおかげですけどね」
理佐「ちょっとぉー!」
茜「アハハ、確かに!それがなきゃあたしはテニス一本でやってたしねー」
理佐「ごめーん」
茜「何で謝んのよ!今の方が断然楽しいよ!」
理佐「ホントに?」
茜「うん、早く文化祭こないかなーて楽しみだよ」
理佐「それならよかった」
茜「試験終わったら猛練習だね!」
由依「試験終わったら………?」
理佐「試験終わったら………?」
由依「あっ!! 祇園祭!!」
理佐「あっ!! 祇園祭!!」
と、二人が顔を見合わせてハモった!!
由依「忘れてたー!!」
義雄「どうしたどうした?」
由依「ほら、理佐!!」
理佐「あ、うん……」
義雄「何か祇園祭とか言ってなかった?」
理佐「うん、期末試験終わったらさ……ちょうど16日で宵山だからみんなで祇園祭行かないかなぁて思って……」
斉藤「おっ!祇園祭かー!いいねぇ~」
橋本「よしっ!試験の打ち上げに行くか!」
義雄「あー……オレ終わったらその足でバイト行かなきゃダメなんだよなぁ…」
理佐「え、そうな…の……?」
義雄「うん、ずっと休んでたし……それに祇園祭で配達が多いんだよね」
理佐「そっかぁ……」
義雄「あ、でも6時過ぎぐらいには終わると思うからそれからなら……」
理佐「ホントに?♪」
義雄「うん、歩行天て11時とかまでやってるよね? だから終わってからでもよかったら行けるよ」
理佐「やった♪」
美波「何なにぃー? 祇園祭ぃー?♪」
尾関「祇園祭ぃーイェーイ♪」
茜「よかったね、理佐」
理佐「うん…♪」
由依「じゃあみんなで行こっか?」
義雄「うん、時間と待ち合わせ場所はまた決めよう」
こうして目論んでいた祇園祭にようやく誘うことが出来ました…
第百七十一話へつづく…