そして翌日の昼休み…
私は彼と放課後、勉強するための約束をしようと由依と一緒に三組の教室へとやってきた。
教室を覗いてみたが彼の姿は見えなかった。
そんな私たちに美波が気づいて…
美波「理佐ぁー、由依ぃー どうしたの?」
理佐「あ、うん……」
美波「よしおくん?」
理佐「う、うん……」
美波「昼休みはいつもいないよ。どっかにお昼食べに行ってるんじゃない?」
理佐「そうなんだ……」
美波「今日も放課後勉強するの? 言っておいてあげるよ」
理佐「ほんとに?ありがとう」
美波「おぜちゃん、あたしたちも一緒にしようか?」
尾関「あ、いいねぇ~」
由依「おいおい、お邪魔虫だろうよ」
美波「あ、そっか……」
理佐「え、そんなことないよ…みんなでやれば苦手な教科もカバー出来るし…」
尾関「教え合いっこも出来るしね」
由依「知らないよぉ~……目の前でいちゃいちゃされても」
美波「昨日ぐらいのだったら全然平気だよ」
理佐「え!? 見てたの?」
尾関「あ、いゃぁ~そのぉ~……」
美波「じゃあ私から『好き』て言わなきゃいけなくなるじゃない!!」
尾関「いや、告白は男からするもんだよ!だからオレが言うよ」
理佐「え、ちょっと!何か脚色してないー?」
美波「えへっ」
理佐「てか、どこで見てたのよぉー」
キーンコーンカーンコーン…
由依「あ、予鈴だ!」
美波「じゃあ今日は三組の教室でやろうよ」
理佐「『今日は』てやっぱり見てたじゃなーぃ……」
由依「ほら、理佐行くよ!遅れちゃう!」
理佐「あ、てか次音楽だった!!」
由依「そうだよ、そこで誘えばよかったのに」
理佐「ホントだー!美波、準備してくるから先行っててー!」
美波「オッケー!」
と、カバンを取りに急いで五組の教室へと戻った。
第百六十七話へつづく…