由依「ほら!」
と、指差したのは公衆電話だった。
理佐「えーー!!」
由依「ほーら♪」
と、自転車を横に停めて私を手招きして呼んでいる。
理佐「今ぁー!!?」
由依「そっ、今よ」
理佐「えーー!!そんな急に………」
由依「電話番号知ってんでしょ?」
理佐「いや、知ってるけどぉ……」
由依「じゃあかけなよ!」
理佐「うわぁ~……由依の狂犬モードが出たぁ……」
由依「はい」
と、受話器を手に取り渡された……
理佐「えーー!ホントにかけるのぉー?」
由依「うん、こう言うのはね思い付きが肝心なの!」
理佐「『思い付き』て言ってんじゃん……」
理佐「何て言えばいいのぉ……?」
由依「普通に『授業終わったら一緒に勉強しよ』でいいじゃん」
理佐「えー……マジで……?」
由依「うん、マジで!」
そして私は十円玉を取り出して公衆電話に投入して電話をかけることになった…
第百五十六話へつづく…