由依「さてと……じゃあそろそろ始めよっか?」
理佐「………?」
茜「理佐!あんたどうすんの?」
理佐「え……どうする、て?」
茜「な~んか中途半端な関係で満足してない?」
理佐「え……」
茜「つい何ヵ月か前のことを思えば進歩はしたけど……」
由依「そうだよねぇ~……あの頃は渡り廊下で練習聞いてるだけだったもんね」
茜「それが今や同じ部活で一緒に演奏してんだから」
由依「まぁ革新的な進歩だよねぇ~」
茜「でも大事なのはここからよ!」
理佐「え……」
茜「どうすんのよ?」
理佐「え……どうする、て……」
茜「告白しちゃいなよ!」
理佐「えーー!そんなこと言われても……」
茜「そんなこと言ってたらとられちゃうよ!」
理佐「えー……でもぉ……」
茜「綺良ちゃんだって狙ってるし!」
理佐「うん……」
茜「あの男、麗奈ちゃんのことお気に入りみたいだし」
理佐「うーん………」
美波「理佐とはいい感じだと思うんだけどなぁ~」
茜「でしょ!? 理佐から言えば絶対大丈夫だよ!」
理佐「えー!そんなの私からは……」
由依「そうなるとどうやってあの男から言わせるかなんだよねぇ~」
茜「期末試験終わって夏休み入ったら週に一回しか会えなくなるよ」
尾関「去年も夏休みずっとバイトしてたよ」
美波「じゃあどっか遊びに誘ったりしてもこれないじゃん」
尾関「あ、でもお盆はお店休んでたよ」
茜「お盆て……まだ二ヶ月も先じゃん!!」
由依「とりあえず祇園祭だね」
茜「そうだよ! 祇園祭!♪ さすが由依!」
茜「祇園祭誘おうよ!!」
理佐「えー!行きたいけどぉ……」
美波「あたしも行きたーい」
尾関「じゃあみんなで行こうよ!」
茜「んーー……まぁとりあえずそれでもいっか!!」
由依「ちょうど試験終わって試験休みだからね」
美波「イェーイ!!祇園祭ぃー!!」
尾関「やったね!祇園祭ぃー!!」
茜「じゃあ理佐、誘っといてね」
理佐「え……私…?」
茜「うん、そう!理佐ね」
理佐「えーーー!!!」
と、言って私は大役を仰せつかったのでありました……
えーーーん……
第百四十三話へつづく…