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 わたしを隣に伴って、国王様は葬儀の場に立った。集まった貴族や騎士達の視線が一斉にわたしへと注がれる。


「陛下の隣にいるあの女性は……?」
「クラウス殿下にそっくりじゃないか! まさか殿下に子どもがいらっしゃったのか?」
「さっきランスロット様が『姫様』って呼んでいたわ」


 風の悪戯で、貴族たちの囁き声がバッチリ聞こえる。当然、隣の国王様にも聞こえているに違いない。気まずさや緊張で足ががくがく震えていた。今すぐここから逃げ出したいのに、当然その願いは叶わない。まるで心と身体を操られているみたいに、わたしは国王様の隣を歩き続ける。

 礼拝堂の正面まで来ると、国王様は世にも美しい女性の隣でゆっくりと立ち止まった。内心少し慌てつつ、わたしもゆっくりと立ち止まる。
 その瞬間、わたしは鋭利な刃物で刺されたような感覚に襲われた。心が凍り付くような冷たい空気。それは間違いなく、国王様の隣にいる女性から発せられている。