授業を知らせるチャイムとともに空き教室に到着すれば、焦がれて仕方のないその人はすでにその空間の中のソファに腰掛けていた。
なぜこの空き教室にだけソファがあるのかは謎だけれど、私たちはここがお気に入りだ。
「ちあき!」
自分でも声が浮ついているのがわかる。千輝は私にスタッカートの魔法でもかけたのかな。
大好きで仕方のない人。毎日会ってるはずなのに離れる時間が長くなるのが寂しかった。
もしかしたら、千輝も同じように思ってくれたのかな、とか。そんな千輝の隣にピッタリと同じように腰掛けて、ソファを沈める。
「お待たせ」
「……なんか、無理になった」
「え?」



