「……田邊の気持ち、嬉しかった」
ようやく、本題に踏み入れる。
ようやく、声が出た。言葉にできた。もう逃げないよ。向き合おう。
____素直に。
「好きだなんて言われて、絶対嘘だって思ったけど。でも、ドキドキした。意識した。田邊にドキドキして仕方なかったよ」
「……うん」
「でも……離れなかったの。私の中から、消えてくれなかった。私の大好きな人が、大好きな幼なじみが私の中から出て行ってくれなかった」
すらすらと言葉が出てくる。
さっきまでのためらいが嘘だったかのように。
相変わらず教室内のBGMは、部活動の掛け声。
青春だ、私とはかけ離れた、青い春。



