「あの時だって『俺が遥乃を守る』って幼いながらに思ったよ。 俺本当女々しいよ、一人の女にこんなに執着してんの」 千輝くんが自分の顔を手で覆う。 そんなことない、嬉しいよって。 そう言えたらな。 さっきから全部、言葉、飲み込んでる。 「……女々しくなんかないよ」 私にはこれが精一杯。言う、精一杯。 私だってそうなの、ひとりの人にこんなにも心を奪われ続けてるんだ。