【短】夏のせい、君のせい。



俺だって知っているんだ。

君が本当の本音を隠す人だってことくらい、とうの昔から知っている。


そんな君だから、目が離せないんだ。
そんな君だから、ずっと傍にいたんだ。

いちばんに、声を聞きたいから。

本当に大切なことは、聞こうとしないと聞けないから。




「……ううん、日和は悪くないよ」

「いや。俺が悪い、俺のせいだ。傷つけるようなこと言ってごめん」

「わたしのせいだよ。隠してた。変わりたくなかったから」

「変わらないよ。それだけじゃ」

「でも、これからも一緒は嘘って……」



ついに夏奈の瞳から雫が一滴あふれた。

最低だ。

泣かせた。
傷つけた。

俺のいらないプライドのせいで。