あの頃からあなただけが好きでした


「私だって、キーナンに待ちぼうけさせられたのよ!
 カーティスだって待ち続けたらいい、と思ったのよ!   
 どうせ次の日の卒業式で会うんだから、待たせたって大丈夫だ、と思ったの! 
 そ、それにキーナンの弟に、貴女まで泣かされたら可哀想だから、って……」



 私が可哀想?
 それだけじゃないでしょう?
 手紙を預かる前、貴女はカーティスを脅したでしょう?
 キーナンの事を教えないなら、この手紙は渡さない、と言ったのを。
 カーティスから聞かされた。


 彼から兄が他の女性と駆け落ちした、と聞かされて。
 カーティスに……私に対しても許さないと思ったのよね?

 貴女達だけ幸せになるのは許さない、と。




 カーティスに私は尋ねられたのだった。
『あの頃、俺の気持ちは迷惑だったんだね』と。

 彼の言ってる意味がわからなくて、何の事か私は聞いた。


「卒業式の前の日。
 あの日俺は待ってたけど、君は来てくれなかった」


 それでカーティスが姉に預けた手紙について、私は6年経ってから知った。



 ジュリアが私に渡して。
 渡さなかったものの存在を知った。


 それから2日間、考え続けた。