ルイーザさんの元夫は、悪い仲間とブルーベル商会に盗みに入ろうと企て、手引きを彼女に命じたらしい。
 ルイーザさんは元夫から暴力も受けていた。


 彼女からそれを打ち明けられたキーナンさんは、犯罪者に落ちようとする夫との縁を切らせようとした。
 そして友人の伝手を頼み、ガーランドで新しい
人生を始めるように、とあの日ルイーザ母子を
コーカス駅まで見送って。
 別れ際にこれからコーカスの警察署に寄るからと話していた、らしい。


『犯罪を犯す前だから夫をどれ程の罪に問えるかわからないし、息子さんの将来の為にも絶対に
コーカスに戻ってきてはいけない』と。

 キーナンさんから言われていたルイーザさんはコーカスの交友関係を絶っていたので、彼と自分の醜聞は知らなかった。



 ルイーザさんから詳しい状況を聞いたブルーベル夫妻は、彼女と共にコーカスの警察本部を訪れ4年半経って、初めて長男の失踪届けを出した。