あの頃からあなただけが好きでした


 目の前のふたりのやり取りは、私をだしにいちゃついているようにしか受け取れない。

 心臓が掴まれてしまったように痛んだ。
 頭の中で何度もクレアの告げた言葉が繰り返された。
 気分が悪くて、ウチに早く帰りたい、と思った。



 甘い砂糖菓子にくるんだ様な口調で、クレアは私に刃を向けている。
 わざと、今まで内緒にしていたのだとわかった。
 私が彼女を好きじゃなかったように。
 彼女もまた私のことを好きじゃなかったのだ。



 カーティスとは何の約束もしていない。
 彼の言う通り、たった3年間の友達だった。

 知り合ってからの思い出も沢山あって。
 それなりに友情はあったのに。
 掛け替えのない人だ、と思っていたのは……私だけだったの?


 卒業式にも彼は参加せず、そのまま会うこともなく。
 何も聞かされず、彼は姿を消した。



 そして6年後、カーティスは。
 私を嫌っているクレアの恋人として現れた。

 彼等がそうなったいきさつは何だったのか、もうどうでもいい。

 とにかく、ふたりの前から離れたかった。