あの頃からあなただけが好きでした


 王都で父親が知り合いと昼食を共にする、と言った日。
 俺はキーナンから頼まれた用件を片付ける事にした。


 ひとりで華やかな王都の高級店街を歩くのは、
緊張した。
 俺の見た目で田舎者だとバレていないか?
 不安で何度も店のショーウィンドウに自分の姿を映して確認した。


 女性が好むような、淡い色合いのお店を探す。

 商会を営む父に聞けば早いが、聞けるはずもないから、行き当たりばったりだ。
 若い女性が多く行き交うエリアを探した。


 自分より少し年上風な、王都の少女達が連れだって出入りしている店を見つけて足を踏み入れた。
 やはり店内には女性客数人が居たので、流行っている店なんだろう。


 王都の少女達からの、最初はジロジロと。
 やがて何度も繰り返しチラチラ見られている視線に耐えながら、店内を歩く。

 兄から頼まれたジュリアへのプレゼントは絶対
ここで買う、と決めた。