あの頃からあなただけが好きでした


「あれ何なの?
 なんで、マリオンと話したいなんて、彼のお母さんが言うの?」

「わからない……
 今日はクレアとの婚約披露でしょう?
 こっちが聞きたいよ……」


 マリオンにも、心当たりはないようだ。
 話の展開に彼女も混乱しているみたい。


「私は、今日は来ない方が、よかった……のかも?」


 今更? 今更言っても、もう帰れないよ?
 仕方ない、始まって、しばらくしたら、ふたりで出よう。
 マリオンと小さな声で密談をした。


 それにしても会場には婚約パーティーにお約束のハートの風船やら、キラキラの飾りもない。 
 違和感がどんどん増してくる。


 手前に居た集団がこちらに手を振っている。
 大学の友人達だ。
 私とマリオンはそちらに合流する。


「お久し振り、マリオン!トリィ!」

「ご無沙汰してて……元気?」


 皆の前でさっきの話は出来ない。



「ねぇトリィ、何かこのパーティーおかしいね?」


 やはり、誰もがおかしいと感じてるみたい。



「主役のクレアは、どこなの?」

「あっちに家族と親族と固まってるよ」



 こちらとは対角に当たる、奥の方にいるようだ。