あの頃からあなただけが好きでした


 それにあのクレアが素直に友情からで、マリオンを招待したとは思えない。
 男が少しでも、マリオンを気にしたら、人前だろうと、マリオンを罵ったりするんじゃないだろうか。


 だから、絶対にひとりで行かせるわけにはいかなくて。
 他の友人には話していないだろうから、彼女の痛みを知るのは私だけ。

 自称家族のはずのスコットも来ないらしい。
 身内なら、こんな時こそ側で支えてやれよ、と思う。



「帰りたくなったら、いつでも言ってね」

 ありがとうトリィ、とマリオンが笑う。
 無理に笑わなくていいよ……私の前でなら。


 ◇◇◇


 パーティー会場の、アフロデリアに来たのは初めてだった。

 オープンしたてなのに、人気があって予約もなかなか取れないお店だと聞いている。
 羽振りの良い婚約者で、クレアも天狗になっているだろう、と思っていたけれど……


 年齢も年齢だし、友人の婚約披露パーティーには、何回か参加したことはあるが。
 これは、なんだか様子が違うなと思う。


 会場入口前にふたりの名前入りのボードも立てられていないし、私達招待客を迎える入口に、主役のクレアの姿はない。

 そこには恰幅の良い紳士と品の良いご婦人、そして見たことないくらいの超美形の男性が立っていて。
 歓迎の挨拶をしてくれた。