野良狼と野良少女



「…えっと?」



「私のバ先、ここだよーん」



「一葉ちゃん、ここ…メイド喫茶だよ?」



「うん、そうだよ?」





だから何?といった無言の圧に苦笑いするしかなかった。





たしかに一葉ちゃんは喫茶店と言っていた。



メイド喫茶って…喫茶店か…!?



たしかに “ 喫茶 ” とは入ってるけどさ…





喫茶店と言ったら落ち着いた少し薄暗い空間でコーヒーやちょっとしたスイーツを嗜む場所のイメージ。



でもここは…いささか煌びやかすぎやしませんか?





足を踏み入れた真っ白な照明にパステルブルーとピンクばかりの店内。



店内どこを見てもメイドメイドメイド…



ここは異世界でしょうか。私は迷い込んでしまったのでしょうか。





「今日明日はにゃんこコスの日でさ。先輩が一人風邪ひいちゃったせいで人たんないのよ〜」





はいこれあみぽんの分、なんて紙袋を渡されて



まさかね…なんて思って袋の中身を確認するとそのまさかだった。





黒と白を基調としたフリフリのメイド服に、猫耳としっぽと鈴。



私にこれを着ろと…?