「ごめん、一ノ瀬くん呼びが定着しすぎてて…」
「親父もじいちゃんも一ノ瀬くんなんだけど。結婚したら自分も一ノ瀬だけど」
「…っ、結婚なんて…!」
「へぇ、するつもりないんだ?へーえ。」
「ちが…!まだ何も考えれてないだけであって!」
「ふ、分かってるよ。さすがにまだ高校生だし」
その発言に、一ノ瀬くんが私との将来を考えてくれていることを感じて胸がジンとした。
ああ、好きだなぁって。ずっと一緒にいたいなって。
「…っ、旺太、くん」
「くんいらない。やり直し」
「……旺太」
世界中に彼氏の名前を呼んだだけでこんなに顔が真っ赤になる人はいるのでしょうか。
恥ずかしくて今すぐ地面に穴でもほって埋まりたい。
今だけモグラになりたい。
「赤すぎ、早く慣れてね」
「精進します…」
次の日から、毎度たどたどしく旺太と呼ぶ私を見て双子が大爆笑するようになったのは言うまでもない。
でも、少しずつ慣れてけばいいよって言ってくれたからそれでいいんだ。



