「……モテちゃだめだよ」


「……びっくりした。ヤキモチ?」


「っ、そんなんじゃない…!」


「どう考えてもヤキモチじゃん。かわい。反則だろ」





何にどう反しているのか分からないけど一ノ瀬くんは私をぎゅっと抱きしめた。



心地いいハグに身を委ね、一ノ瀬くんの背中に腕を回す。


やっぱり視界の端に映る黒髪はまだ違和感があるけど、それすらも愛しく思える。





こんなに、幸せでいいんだろうか。


……きっと、バチは当たらないよね。