野良狼と野良少女




「なんで?」


「ヤノにとっての天使だったから、お前」


「…天使?なにそれ」


「しらね。」




よく分からないけど、たしかにヤノくん涙脆そうだもんな。偏見だけど。


感動的なドキュメンタリー映画とかでボロ泣きしてそう。偏見だけど。




「そろそろ行くか、買い物してから帰るんだろ?俺も行きたいとこあるから」


「えぇ、半ニートの一ノ瀬くんが珍しい」


「はっ倒すぞ。…まあいずれ分かる」


「なにそれ、秘密なの?」


「ああ、まだヒミツ。楽しみは後にとっとけよ」





終始よくわからないけど、なぜか上機嫌な一ノ瀬くんとともに家を出た。


一日同居生活、終了。


こんなに幸せでいいのかってくらいには幸せだった。