【羅奈side】




ついにこの時が来てしまった。


お風呂に入って、ご飯食べて、そこからは二人でテレビを見たりゲームをしたりして必死に気を紛らわせてきたのに。



寝室に入ればいよいよ逃げ場はなく、待ち構えていたのは見覚えのある大きなベッド1つ。


当然他に敷布団などの寝るスペースは見当たらない。





「…本当に本当に本当に本当に一緒に寝るの?」


「俺は嘘つかないし何でもするって言ったのお前な」


「それは…!そうだけども…」





肩揉んで、とか明日朝ごはん作って、とかその程度のオーダーが来ると思っていた。



いや、今考えればそんな甘い考えを持っていた私が馬鹿だったのかもしれない。





だって、一ノ瀬くんは失礼ながら常識人とは少し離れている。


もっといえば、頭のねじが2本ほど足りていない気がする。





家に泊まるってことはそういう事だろ?っていう考えの人の可能性だって大いにある。





軽率だった…いや、いつものことだけど。

そろそろ成長してよ、私。