【羅奈side】




目が覚めた時の絶望感はすごかった。


大きなベッドに1人、毛布を頭まで被ってうずくまる。





幸いにも体のだるさや熱っぽさはもうどこかに行っていた。


でもそこじゃなくてさ。





「ぅぅぅぁ…」





やってしまった。完全にやらかしてしまった。

熱で頭がおかしくなってしまった自分の行動がフラッシュバッグして頭を抱える。



私何言ったよ、何したよ。



とんでもない事の数々を口にするのも嫌だ。

いっそ全部記憶なくなっちゃえばよかったのに。




忘れようと丸くなっても、ベッドや毛布からほのかに香る一ノ瀬くんの匂いが忘れさせてくれない。


それどころか抱きしめられてるみたいで恥ずかしくなる。