「心配ごと花火」

永久より伝わる夏の行事に集る人々
始まり時間を過ぎても鳴るよ鳴るよ戯言

言い訳かなし強風がその声すらも零とする

何故か最近は行事ごとに文句がつくようになって
そんなんじゃないのになってつばにして吐く

確かに昨日よりも明日みたいな少年の社会が
包容する稚拙さも気になるけれど

浅はかな朝日の中に穏便な君の頼りを待っている

待ち合わせ場所の現場中継には
二人の影は映らなかった

人影に見慣れた光
あの光が僕のお気に入り
だからこそこの前誓ったんだ


「忘れん坊の宛ての無い探しもの」

裸足で歩いても見つからなかった
砂浜に捨てたあの日の誓い

何度も通った渚のあの光を
どこかに落とした気分だった

反射に目を眩まされた
乱反射の友情に夕日で待ったをかけた
愛の歌

タコメーターのハンダが剥がれたところ
そこの個性で値打ちが決まる

人とは違う押し付け方に
顔では反発してても家に帰って見比べた
過去の栄光達

確かにそうなの
何時だって好きなものですら知らないことがある
確かにそうなの
誰の知識なのか分からないままくれた
今日までの道草

確かにそうなの
道に落ちたプレートにしばらく足を止めた

「潮サイドストーリー」

波音が荒んだ心を傷つける
こんなに私って弱かったなんて
傷心旅行の雑誌にも載ってなかったよ

振られたわけではないけれど
もしかしたら勘違いかもだけど

あの時シルエットは夜を悪夢に変えていく

たった一つの見間違いがこんな風にさせて
不思議な気持ちを味わっている

もう涙は出尽くしたよ
涙が枯れたらまた泣こう

今日の暖かい日差しだけは
一瞬私を眠らせた

雨が塩っ辛いこの道で
外すことのできない思い出を重ねて

意地を張って突っぱねたあのときの夢に
何時だって私は胸を張っていて

今日の落ち込んだ空がやけに綺麗に見えた

頭の中のもやもやを全て出し尽くして
言い訳を涙でうめて

再び始まるその時に立ち止まろうと思います

あわよくば一人でこんな見慣れた道で
あなたとの思い出を流したい