「間違えたもう一度」


黄昏が作る僕の影に装いも新たな姿で君
大変長らくお待たせしましたと姫君様へ

基礎がなければその先も崩れていくって
そんな悲しい事しか言えなくなったんだ

毎日を続けていきながら新しい決まり事
浴びるように付け足した今日の仕事だと
明日も明後日も帰りは遅くなってしまう

元栓を締めてからって言ったでしょうよ
返ってくるなり何時もの言葉が始まった

これ以上覚えられないっていう身振りに
君は聞く耳持たないよって答え身震いし

堂々巡りの行き着く先はどちらかが先に
諦めて耳栓を付けながら作業を開始せよ

意地を張りながらも笑えるって確証がある
ネタ合わせの必要も無い日常会話を楽しむ

言葉って時おり難しいって訳の分からない
そんな落ちも毎日を楽しむためのデザイン

そんな隅を突く様に何回でも言い合っては
よりすぐりの内容だけが我が家を占拠した

寄り添える時間が少なくなると不安になる
些細なきっかけで君が変わっていくような
こんな話も道端で聞いて不安を持ち帰った

夕日にシルエットを見せてくれた君に向け
ただただ歩くだけしか取り柄がない僕から

覗き込む夕日がくたびれた足を進ませて
何時だったかの約束を無理矢理にでも
叶えようとする

それこそが今の暮らしの原動力だって
君の前から消えたくなるに日だって
たまに見れる笑顔じゃ足りない日にだって

風の中に光を見つけたよ

思い出すたび泣き苦労をかけてしまった過去
届かない君の怒りん坊な今にだって
僕からの他方面のアクションで枯れ枝にも降る光

君と会えない日にだって独り言で君の名前を呼び
今か今かと君に響く言葉を探している

まだ君がそんな気持ちでいるんだったら
迷うことなく僕も同じ事をするって

すれ違った場面でも後で擦り合わせたら
同じ海に流れ着いたってそう言えるように

君の一挙手一投足をいちいち気にしながら
支えようとしていた日々も救いたい

忘れ始める記憶よりも寂しくならないようにって
僕がこうやってペンを取って君を繋ぎ止めるから

この先にもしも大切な何かを落としたって
その代わりに何かを守れるように祈るから

最初はでこぼこでも少しずつ君と擦れ違いながら
出来ないままで君へバトンを繋ぐよ

終わらない交換日記の最終ページを譲り合い
最後まで書き途中が良いなんて我儘かな

嬉しい顔を見せながら心の中では心配して
君の顔が強ばるのだけは許せなかった

君への初めての気持ちが変わらないのと同じで
まだまだ深い愛情を感じている

書きたいことがあったり
聞きたいことがあっても

一方的に呼び込む君からの返事
心の中で受け取りながら

気を使うしかないときだって
君のその気持ちが素敵だって

遠くにいる君へ終わりのない詩を
綴りながら魅せる僕はシルエット

リクエストありがとうございました。⁠◕⁠‿⁠◕⁠。

リクエスト内容は、ラブポエム2+風の光2の合作になっており、訳分からないうちに出来上がりました。
人は知らず知らずのうちに誰かに思いを綴り、知らない場所に想いを委ねていくんだろうと思います。
きっかけはリクエストでしたが、とても良い作品が出来たと思います。
くしゃみをしたら鼻をかめ。
そういう意味のポエムでしたね。