「Last Limited−夕日に涙−」


キラリ一番町に光る星
そんなに怖くなくなった十七回目の落第
そんな風に考えながら迎えている誕生日の朝

日の光が留まる気持ちに寄り添いながら
三番線の陽だまりに集まる笑い声

あいつ今日の朝に出した手紙見てないな
すっとぼけてる奴が残した昨日の帰り道の圧力

また男友達に冷やかされて
今年こそは夢と君を道連れ

味わう暇もなかった高校三年間
だからかな君と暮らす部屋より
君が居ることを重要視するのは

卒業生代表のお前の横顔は凛々しくて
まるで今この場所から飛び立つ羽の様

先生にバレないように首に掛けた
お揃いの夢と将来の約束もあるよ

卒業なんてしたってまた街に戻ると
今はまだ始まりの風は吹かせずに

お互いのアクセサリーを見せるのが
僕だけが待っている答え合わせだよ

慌てるなって言う言葉も伝わらずに
気持ちはこの場所にはなくて上の空

キラリと光ったときに間違えて
指に嵌めようとしていたな指輪

君は壇上の花を揺らし
皆の時間を止めてみせた

この場所で最後の記憶は二人だけの卒業式
初めてあったこの場所の夕日はそれはそれは
掛け替えの無い宝物になるでしょう