顔を赤くしながらぎこちなく別のフロアに向かったけれど、私たちが結婚したと思われたことがやけに恥ずかしくて、隣を歩く先輩をなかなか見ることが出来なかった。
「はは、途中から言ってることが食い違ってて訳わかんなかったけど、まさか間違えられてたとはな」
「あはは……。まあそう見られても仕方ないですよね。男女二人で見にきてたら、内祝いだと勘違いされても仕方ないというか」
「……だな。とりあえず、他も見に行くか」
「そ、そうですね」
私は照れを隠すためにフロアマップに見入るフリをしながら、わざと先輩の半歩後ろを歩いて次の店へ向かった。
アレでもないコレでもないと意見を言い合い色々と見て回ったけれど、だいたいが予算オーバーだったりすでに持ってそうな物だったりと、選べる物がなかなか無く2〜3時間ウロウロしただけで、結局見つけることが出来なかった。
「はぁ、ひと休みするか」
「そうしましょう……」
さらに選んで見つける気力もなく、ちょうど目の前にあった食事が出来るカフェに入って注文を終えると、二人とも頭を抱えてしまった。
「選ぶ物がこんなに多いとさすがに何贈っていいか分からないな。はっきり言ってもうお手上げだ」
「同感です……。私も誰かに贈るの嫌いじゃないですけど、選ぶだけでこんなに苦労するなんて」
二人で出した案を見つけようと売り場を何度も往復したものの、なかなかいい物が見つからなかった。
そりゃ行き当たりばったりの思い付きだと、こうなるのも仕方がない。事前に打ち合わせしてもう少し候補を絞ってから店舗巡りするべきだったと、痺れた脚が訴えていた。
それにこの後また探すための気力体力は残りわずか。
私は久々の昂良先輩とのお出かけに緊張したのと日頃の運動不足とが相まって本当にヘトヘト。
かたや先輩は鍛えてるのかあまりバテてない様子で、だてに筋肉つけてるわけじゃないんだと妙に感心してしまった。



