「あの……直接陵介先輩に聞いた方が早いと思いますよ」
それほど詳しくないから余計に当事者に聞いた方が確実だと思ったんだけど。
「陵介とは久々すぎていきなりこんなこと聞けないだろ。だから千春に聞いたんだ」
「うーん、だったら電話かラ◯ンで聞いてもらえれば、分かる範囲ですぐに答えられたと思いますけど……」
至極真っ当なことを言ったつもりが、昂良先輩は少しムスッとした表情に変わってしまった。
「悪い、休みの日にまで俺と顔も合わせたくなかっよな。ごめん」
「えっ! い、いえ、そういうことではないんですけど……」
え? なんで急に不機嫌になってるの?
どこに地雷あった?
「わざわざここまで来るの大変じゃないですか。それなら電話で、って思っただけで」
「電話で聞くより千春の顔見て話したかったんだよ」
「へ……!?」
ど、どういうこと?
先輩はムスッとしたままそっぽを向いた。
そのむくれた顔が不機嫌なくせに、なぜか可愛く見えてきて私まで急に赤面してしまう。
「つ、ついでだったんじゃないんですか?」
そう言うと困惑気味に少しだけ目を細めて睨まれてしまった。
本当のこと言っただけなのに。
「お前が出かけてるついでってこと」
「あぁ……」
あぁ、じゃない。なんて間抜けな返事。
分かったフリして気持ちはかなり動揺してる。
それって私に合わせて会いに来てくれたってこと……だよね?
「……とりあえず外に出よう」
「そうですね」
お互い急に気まずくなって、そそくさと店を出ることにした。



