わけが分からず、とりあえず駅前のコーヒーチェーン店に入って時間を潰した。
ここも学生の時に何度か入ったけど、昔とあまり変わってない感じがして少しキョロキョロ見渡して懐かしく内装を確認した。
あの時も聡太と一緒に来たけれど、聡太はあまりコーヒーを飲む人じゃなくて、なんならソフトドリンクとサンドイッチやらホットドッグのような軽食ばかり注文して食べていた。
ほんと聡太はどこに行っても食べてばかりだったな。
そういう意味では昂良先輩とは正反対な気がする……。
そんなことを思い出していると、昂良先輩からラ◯ンがきた。
『今どこにいる?』
「駅前のコーヒー店です」
『了解!』
そう返事をしてからものの1分で先輩が店内に入ってくるとすぐに私を見つけ、勢いよく近づいて向かいの席に颯爽と座った。
「早かっただろ?」
「そ、そうですね」
早いは早いけど、若干息が上がっている感じではある。
急いで来たのは充分伝わるけど、もっとゆっくり入ってきても良かったのに……。
こんな静かな店内に疾風の如く入って来たものだから、周りにいた女性客が先輩をチラチラ見ていた。
登場の仕方もさる事ながら、長身イケメンの登場にみんな目を見張っているようだった。
私も同じように先輩を凝視してしまった。
学生の時以来、私服姿を見るのは久しぶりでいつものスーツ姿ではなく、ラフな恰好にドキッとした。
体の線に沿うように少しピッタリしたロングTシャツ、長い脚にフィットしたジーパンとスニーカー。
すごくシンプルなはずなのに、フェロモンが凄い……。
学生の頃も身長が高くてスタイルは良かったけど、社会人になってから鍛えたのか程良く筋肉がついて、袖を捲った腕も引き締まっている。
そんなことを確認したせいか、意味もなくなぜか目のやり場に困ってしまった。



