先輩、お久しぶりです


 トボトボと通りを歩きながら、昔はこの道を聡太と二人並んで歩いてたのに、これからは優子さんと歩いていくのか……。
 と、時の流れと共に変わってしまったお互いの境遇に、懐かしい風景を眺めながらまた感慨深くなった。


 それにしても最近お祝い事が続いている。
 美香も聡太も同い年なのに、二人とも結婚するのが早い。


 私はいつになるのかな。
 このまま独り身ってこともあり得る……。


 って、これは考えちゃダメなやつだ。
 このままじゃドツボにはまってしまう。
 友人達が結婚してってるからって焦る必要はないんだから。


 そんなことを考えながら歩いていると、突然バックの中からスマホの着信音が聞こえた。


 ピロンピロンピロン ピロンピロンピロン


 立ち止まって取り出して見ると『昂良先輩』の文字に動揺して、急いで受話ボタンを押してしまった。


「も、もしもし」

『おつかれ。もう用事は終わったか?』

「あ、はい……」


 すごいタイミング。思わず先輩が近くにいるのかと見回してしまった。


『今どこにいる?』

「えっと、◯◯駅の近くです」

『じゃあそこで待ってろ、30分程したら行くから』

「え!? ちょ、ちょっと待っーー」


 返事を言う前に勝手に切れてしまった。


 どういうこと? 先輩が来るってどうして?
 何か急用でもあるのかな。