「なんか……逆にありがとう。お互い事情があったとはいえ結局別れちゃったから、聡太のために何の力にもなれなくて申し訳なかったなってずっと思ってたけど、そんな風に思っててくれて嬉しい。ありがとう」
聡太を見ると本当に柔らかい笑顔で私と目が合い、その笑顔につられて微笑んだ。
それはお互い恋愛感情としてではなく、かけがえのない友情としての温かい笑顔。
こんな風に優しい気持ちで会えたことに、あらためて感慨深くなる。
「はは、なんか今になってこんなこと言い合えるなんて俺たち凄いよな」
「ほんとだね。これも聡太の結婚のおかげかも」
「元カノ思いだろ?」
「調子に乗らない」
ほんと、聡太はいいやつだよ。
だから本当に幸せになって欲しい。
「それでと言ってはなんだけど千春にお願いがあって」
「なに?」
「式に出席してもらいたいんだ」
「えっ、いいの!?」
「もちろんいいに決まってるだろ! それとバイト仲間にも声かけたから、久しぶりに高木たちと会えるよ」
「うそ、それは嬉しい!」
ホテルでバイトしていた時に知り合った友人たち。
仲が良くて、チームプレーで楽しく働いていた仲間6人。就職してバラバラになってから、まだ一度も集まってなかったから会えるのは単純に嬉しい。
「あ、でも元カノ呼んじゃっても大丈夫なの? 彼女さん気まずかったりしない?」
「大丈夫。千春のこと話して知ってるから。それに彼女も千春に会いたいって言ってたよ」
「ほんと!? 私も会ってみたい。聡太が射止めた彼女がどんな人か気になる〜。あ、写真とか見せてよ」
ニヤニヤと揶揄いながら、手のひらを差し出した。
「いいけど、なんか恥ずかしいわ」



