先輩、お久しぶりです


「そっか。でも千春ならテキパキ仕事が出来るし、頼られることもあるだろうからこれから色々と活躍するんじゃない?」

「そうかな? そうだといいんどけど……。でも仕事は楽しいよ」

「うん、それが一番だよ」


 相変わらず気遣いが紳士で癒される。

 お互い就職が決まった時はそのまま付き合い続けると思ってたけど、ホテル業界は転勤や単身赴任が多くて、聡太もそれに漏れずすぐに転勤命令が下った。


 就職したての私が着いていくには無理があったし、遠距離恋愛をするにも不規則なシフトで働く聡太に合わせるのは難しく、お互い同意の上でお別れすることになった。


 だから、嫌いで別れたわけじゃないから余計に聡太の夢を心から応援したくなる。


「ところで、今日千春に会ったのは報告があってさ」

「え? なになに?」


 ベジサンドと一緒に盛られたフライドポテトを摘みながら、なんとなく聡太がソワソワしているのに気がついた。


「実は俺、結婚することになったんだ」

「――えっ!? ウソ! おめでとう!」

「ありがとう」


 照れながら報告があるという聡太の顔を見てなんとなくそんな気がしてたけど、聡太が結婚……。
 嬉しいような悲しいような。なぜか複雑な気持ちになる。