誰よりも強い私が恋愛を知る話。

あいつのことを追いかけるように走るのは、これが二度目だな。

今回はどこにいるかわからないから、みんなにも連絡をお願いしている。

さっくんお得意の情報収集のおかげで、今、ひとまず相手の族にはまだ捕まっていないという情報を得られた。

こんなに走って探すことになるくらいだったら、連絡先くらい聞いておけばよかった。

『♪♪』

「さっくん、何かわかった??」

『琴葉ちゃん!今どこ?!』

「今?杉原公園の前だけど、、。あ」

『そこにいるでしょ?さっき見つけた。声かけなよ。逃げちゃダメだよ。頑張ってね。』

さっくんは最後に言いたいこと全部言って電話を切った。

ほんとだ。いる。

声かけるのか。

でも結構強引に言ってくれたから、あれは絶対話しかけろってことだろうし、。

行くか。

「あの、!」

自分から声をかけるのも、なかなかない。

なんて話しかけて良いかもわからないなんて、甘えてたんだな。私。

「あ、羽栗か。大丈夫だ。何も知らなかったことに、」

私が急に現れて、彼は少し動揺していた。

でも私には、今すぐに言いたいことがある。

これからも仲良くしてもらうには、やっぱり話さなければならないことなんだと思うから。

「私は、ずっと暴走族に入ってます。」

逃げるなら、この一言だと思った。

逃げてほしかった。

でも、驚いていたけれど、相槌だけ打って、黙って聞いてくれていた。

「しかも、ちょっとだけ周りよりも強い。ちょっとだけね。」

「それ多分ちょっとではないやつだな。」

そう言って軽く笑う。

ああ。この笑顔が好きだ。

、、じゃなくて、!

「いや、ちょっとだし」

「そこは良いから続けてくれ。」

「あ、はい。それで、まあね。その。」

「なんでそれを俺に聞いてほしいんだ?」

「それが、本題で。」

「俺が好きではなくなるのが不安とか??」

「うん、。まあ、そんなこと。」

「は?」

驚いて、顔も真っ赤で、いつもの余裕のある感じとは、全く逆の、余裕のなさそうな動揺。

「じゃあ、俺と付き合うか?」

一旦動揺している感じを堪えて真っ赤な顔して言ってくれた。

「うん。、」

多分私も真っ赤だ。

でも、それでも良いかと思ってしまう。

だって、好き、だし。

「なあ。すきだよ。」

「ああ。俺もだ」

「強くても?引かない?」

「強くてかっこいい」

強さを否定さる人ばかりだと思っていた。

世の中、変人もいるもんだ。

「どうした?顔真っ赤だぞ?」

「うるせぇ!さっきまでのお前も真っ赤だったよ!」

「じゃあ、おあいこってことにしてやるか。」

「なんか私だけドキドキしてるみたいで腹立つ!」

「何言ってるんだ。毎日ドキドキしてるよ。」

「は?!」


これから、周りの目とか、そういうことで悩む時がきっと来る。

そんなときに、『さようなら』ってならずに、『ごめん』って言えて、『一緒に頑張ろう』って言い合えるように、これからも一緒に居れたら、と思う。