綺羅「お待たせしました。」
朔良「遅いよ・・・くたびれた。」
恵美「朔良、そんなこと言わないの。綺羅だって私の親を説得してくれたんだから。」
朔良「本当に綺羅だけには甘いよね。恵美は・・・」
恵美「そうでもないよ?」
綺羅「朔良様申し訳ないです。」
朔良「早く 運転して頂戴。」
綺羅「畏まりました。」((運転席に乗り込む
朔良「それと、綺羅は今日で解雇ね?」
恵美「何で?明日まで執事ができるんだよ?なのに・・・」
朔良「恵美、綺羅にだって恵美の会社で働くんだから準備が必要でしょ?」
恵美「確かにそうだけど・・・綺羅はそれで納得するの?」
綺羅「朔良様が言う通り準備はありますが、多少は出来ますので問題ないかと・・・」
朔良「多少じゃダメなの。恵美の会社は世界一の会社なんだから、完璧にこなさないとダメなのよ。分かった?」
恵美「だからって・・・」
朔良「恵美?ライバル会社が私たちってこと分かってる?」
恵美「それは、分かってるよ?綺羅の会社が二位で、朔良のとこの会社が三位だってことは、朔良と友達になる前から知っていたよ?だから、なんも思わないよ?だって、大学生の綺羅が優秀すぎるのも知ってたし、だから、問題ないよ?」
綺羅「簡単に言うと、俺らの会社に抜かされる場合があるから、俺を辞めさせたいって事なんだよ?恵美。」
恵美「そうなの?」
朔良「お嬢様なのにそれも知らなかったのか・・・」
綺羅「恵美はそういうところがありますから、朔良様、恵美を責めないで上げてください」
朔良「責める気はないよ。それと、もう、様はつけなくていいから。それと、敬語もなしね。普通の友達として関わって。」
綺羅「分かった。宜しくな?朔良ちゃん」
朔良「ちゃん付されるの綺羅には性に合わないから呼び捨てで」
恵美「性に合わないとか言わないで上げてよ・・・可哀想だから。確かに性に合わないけどさ。」
綺羅「恵美、フォローになってないから」
朔良「確かに。」
恵美「えっ?フォローしたよ?」
綺羅「これだから、恵美は・・・」
恵美「何さ・・・私なりに・・・」
朔良「綺羅、余り意地悪すると私が怒るよ?」
綺羅「恵美は色んな人に守られてるな。一種の箱入り娘なのかもな。」
朔良「辛い人生歩んでることくらい一番知ってるでしょ?てか、早く運転してよ・・・」
綺羅「あ・・・そうだった・・・」((運転する
恵美「綺羅は抜けてるところあるからね・・・」
朔良「皆が抜けててどうすんのさ・・・」
恵美「確かに。朔良は期末テストのこと忘れてたし・・・綺羅は運転すること忘れるし・・・それも一番必要なことをね。」
朔良「恵美だけには言われたくない。」

朔良の家に向かうこと15分

綺羅「着いたよ。」
恵美「ありがとう。綺羅。大好きだよ?」
綺羅「嬉しい。俺も大好きだ。」
朔良「さっさと降りるよ?のろけてる二人?」
恵美「はーい。」
綺羅「恵美が元気取り戻してよかったな?」
朔良「綺羅も嬉しいんでしょ?一番。まぁ、私も嬉しいけど。」
綺羅「素直じゃないな。まぁ、恵美の方が素直じゃないけど。」
朔良「確かに、恵美の方が私より素直じゃないね。」
恵美「中入ろうよ!」
朔良「そうだね。」((玄関のドアを開ける
恵美「お邪魔します。」
綺羅「ただいまです。」
朔良「ただいま。恵美、私の家で勉強会しよ!」
恵美「そうだね。続きをしよう!綺羅にも勉強を教えてもらおう!」
綺羅「良いけど恵美ついていけるのか?」
朔良「恵美は、学年トップを貫いてきてるから大丈夫だけど。私が無理かも・・・」
綺羅「恵美は勉強にしか取り組んでないのか?今までで。」
恵美「うん・・・やる事なかったから。一応、大学の勉強もある程度進んでる。」
綺羅「大学問題?!俺でさえ難しいというのに恵美は凄いな。」
朔良「綺羅が行ってる大学かその上を狙ってるらしいよ?てか、私ので話そう?」
恵美「うん」
綺羅「だな」

朔良の部屋にて

朔良「座って話しよう?それと、勉強しよ?」
綺羅「おう。」
恵美「うん。」

((皆座る

綺羅「で、恵美はどこが分からないんだ?」
恵美「ここ」((超難問の問題を見せる
綺羅「はい?!これは俺でもまだ習ってないぞ?」
恵美「えっ?そうなの?習ってるのかと・・・」
綺羅「K大通ってるけど、その問題ℍ大とかT大が通うとこだぞ?俺には教えることが無理だわ・・・恵美のは。」
朔良「だから言ったでしょ?学年トップだって・・・」
綺羅「これが、恵美の実力か・・・凄いな!」
朔良「で、私はここが分からない・・・」((数Ⅱの教科書を見せる
恵美「教えようか?」
朔良「大丈夫だよ?綺羅もいるから!恵美は自分の勉強に励みな?」
綺羅「確かに。俺じゃぁ、解けないから勉強しとく!」
恵美「分かった。綺羅でも難しいんだねこの問題・・・」((少し落ち込む
綺羅「ごめんな?お礼になんか買ってあげるから、許してくれ。な?」
恵美「本当に?!だったら頑張る!」
朔良「綺羅がいると単純な恵美になるのね・・・」
綺羅「そうでも無いぞ?恵美が落ち込むと、2ヶ月話聞いて貰えなかったからな?」
朔良「そうなの?」
恵美「だって。綺羅ったらプレゼントをクリスマスの日忘れて、誕生日の日と重なったんだよ?それも、ちゃんとクリスマスの日にあげるって言ったのに綺羅の大噓つきは!そこから意地で勉強に取り組んだってのもあるけどね・・・」
朔良「綺羅にも何かあったんじゃないの?何もないなら最低だけど・・・」
綺羅「恵美、それは謝っただろう?俺が悪かったって・・・」
朔良「綺羅聞いても良いなら話してほしいんだけど・・・」
綺羅「あれは・・・恵美の誕生日の日、恵美の親と俺の親の呼ばれて・・・婚約破棄みたいな話になってたから、説得してたら恵美の誕生日プレゼント買いに行けなくてさ・・・それで、クリスマスに2つ良いモノを買ってあげたんだけどその時まだ、恵美は中学生でな・・・反抗期と重なってて大変だったんだよ・・・」
朔良「綺羅には、ちゃんとした理由があるじゃないの・・・てか、なんで婚約破棄の話が出たの?」
綺羅「それが、恵美のお義母さんが関係しててな・・・恵美のお義母さんが恵美は婚約破棄したいみたいだから別れてくれって言われてな・・・悩みに悩んで婚約破棄はしないけど高校生になるまで近付かないって約束で、それに、恵美からの婚約破棄の話も出てなかったしな。だからそれで話はまとまったんだ。」
恵美「理由は大体聞いてたから分かってたんだけどね・・・誕生日にやるとは思わなくてさ・・・意地張っちゃったんだよね・・・」
綺羅「その時の恵美かわいくてな・・・どうしようかと思ったよ。」
朔良「確かに、恵美は可愛いとこあるけど、まだ早いはよ?」
恵美「何が早いの?」
朔良「恵美は分からなくていいの!その純粋が可愛いんだから。」
恵美「私、純粋じゃないよ?綺羅の方が純粋だよ?」
朔良「綺羅が純粋なわけないでしょ?」
綺羅「俺が純粋だったらこの世の中壊れるよ?」
朔良「こんな、話は無しとして勉強進めましょ?」
恵美「うん!綺羅に勝たないとだもん!」
綺羅「敵は味方からっていうけど、本当だな!」
恵美「綺羅には、どうしても負けたくない・・・」
朔良「恵美の意地は誰にも止められないからね・・・あっ。止められる人いたわ!」
恵美「誰?」
朔良「綺羅に決まってるでしょ!」
綺羅「俺でも、無理な時があるのに止められるか?」
朔良「大丈夫!あとで教えるから!」
綺羅「分かった」

((雑談をしながら勉強をし夕飯の時間になる

朔良「もう、夕飯の時間ね・・・勉強はこれくらいにしよう?また明日ってことで。恵美も綺羅もOK?」
恵美「うん!」
朔良「綺羅、夕飯作ってくれる?」
綺羅「おう!久しぶりに恵美の料理するか?」
恵美「朔良がいいって言うなら、作るけど・・・」
朔良「いいよ?恵美も作って。恵美の手料理食べてみたいし?」
恵美「超が付くほど久しぶりに作るから、おなか壊したりしても知らないからね?」
朔良「恵美なら大丈夫!綺羅も居るしね!」
恵美「分かった!作る!」
綺羅「じゃあ、まず何が食べたい?」
朔良「寿司!」
綺羅「素人が作れるわけないだろうよ・・・」
恵美「私作れるよ?お母さんが教えてくれたから」
二人「えっ・・・凄すぎる・・・」
綺羅「俺習ったことないし、恵美の叔母さんから・・・」
恵美「綺羅は食べたことあるはずだよ?お寿司は」
綺羅「もしかして、崩れてるのと丁寧に作られてた寿司なら食べたが・・・もしかして、あれを作ったのか?」
恵美「崩れてた方は私で、丁寧に作られてたのがお母さんが作った方なの・・・」
朔良「だったら、私にも作って?崩れててもいいからさ?」
恵美「分かった!作るよ!久々に!」
綺羅「本当に大丈夫か?無理しなくていいんだぞ?」
恵美「無理してないよ?久しぶりに作りたいと思ってたからさ?」
朔良「恵美もこう言ってるから問題無いでしょ?」
綺羅「そうだけど・・・まぁ良いか!作ろう恵美!」
恵美「うん!じゃあ、台所借りるね?」
朔良「うん!」
恵美「綺羅行こう?」
綺羅「おう!」

((恵美と綺羅は台所へ行き、料理を始めだす

その頃朔良は・・・